診療科・部門紹介

外科

 唐津病院外科は主に胃・大腸などの消化管に加え肝胆膵疾患も含む消化器外科、腹部~下肢を主とした血管外科、気管~肺を主に扱う呼吸器外科並びに近年増加している乳ガンに対する乳腺外科などの診療・手術を主に8名体制でやっています。昨年度は手術総数は内視鏡的胆管結石除去や血管内治療など放射線部で行う治療も含め約1,100例と増加しています。うち消化管・肺の手術例の殆どは腹腔鏡などの鏡視下で実施しています。

 当科で扱う主疾患は悪性腫瘍(主にガン)です。特に食道ガン・胃ガン・大腸ガンといった消化管の悪性腫瘍、肝胆膵のガンに加え、乳ガン、肺ガンをそれぞれ扱う乳腺外科・呼吸器外科にも最近は力を入れ、俗に言う5大癌を網羅して扱っています。特に消化器センターの運営に外科も主体的に参加しており、内科・放射線科と共同して消化器疾患のガンの診療に携わっております。また一昨年度よりガンの治療方針は内科・外科・放射線科など各科医師の総意により決定するキャンサーボード(Cancer board)を発足させ、治療方針の共通認識化が出来ています。

 悪性腫瘍の手術では、各々の疾患別に公表されているガイドラインに則って、周囲のリンパ節を含め腫瘍を全て取り除く「根治術」を目指します。残念ながら胆道系・膵臓領域のガンでは、発見時すでに周囲の大血管に噛みついたような腫瘍が多いのも事実です。しかし現在では境界型切除可能例(ボーダーライン)とされ、腫瘍の縮小化が期待出来る術前補助化学療法(抗ガン剤治療)により、大血管への浸潤が減って手術が可能になる例も出てきています。また、食道ガン、膵臓ガンなどでは最初から切除できると思われた病態でも術前に化学療法を(抗ガン剤治療)を加味した方が生存率が良いという全国的データも出てきており、これを踏襲する治療を行っています。

 勿論「根治優先」の立場で治療を進める中、患者さん一人ひとりの要望を加味した低侵襲手術も多数行っています。例えば乳ガンでは美容面を考慮した乳房温存手術(+見張りリンパ節生検)が殆どですし、食道ガン・胃ガン・大腸ガンにおける腹腔鏡下手術の比率は現在75%超となっています。

 腹腔鏡下肝切除・膵切除の施設基準も獲得しており、肝臓・膵臓の手術も条件を満たす病変に対しては腹腔鏡で実施することが出来ます。腹腔鏡下肝切除に関しては医療保険で認められた手術のみ実施しており、危険性を感じた場合は躊躇なく開腹手術に移行していますし、これまで大きな合併症はありません。肺ガンの手術でも完全胸腔鏡下での手術が殆どになりました。但し、このような低侵襲手術の場合でも腫瘍の根治度を損なわないことを当然原則としています。下の表に当院での根治術後の治療成績の一部を掲載しています。

 良性疾患として腹部~下肢の血管外科は当院の得意分野であり、2名の血管外科医が常勤しています。腹部大動脈瘤の患者さんに対して、開腹せずに血管の中から行う血管内ステント挿入治療も積極的に行っています。このような血管内治療はその適応が足の末梢へと益々拡大されてきていますが、勿論、患者さんによっては従来の血行再建(バイパス)術も必要ですので、当院はどちらの治療も可能な施設というメリットを持っています。また、下肢静脈瘤に関してはラジオ波焼灼療法も開始しています。足の静脈瘤にお悩みの方は一度ご相談下さい。

 その他、膵胆道系の結石病変やヘルニア(俗に言う脱腸)、急性炎症性疾患などの一般外科疾患も当然扱っています。胆石症や急性虫垂炎(俗に言う盲腸炎)のような良性疾患の手術は、現在ほぼ全例腹腔鏡下手術です。胆管の結石による化膿性胆管炎は放って置くと致命的になることがあり、救命処置の一環としての内視鏡的(胃カメラより少し長めのものを用います)治療も含め、内科・外科関係なく治療にあたっています。

 また、外科は悪性腫瘍を扱う性格上、術後や再発・転移後の抗腫瘍薬を用いた化学療法とは切っても切れない関係にあります。前述のように術前補助化学療法も増えてきております。2003年に開設された外来化学療法室では、日本がん治療認定医機構のがん治療認定医とともに、認定看護師や薬剤師などとのチーム医療が充実してきましたし、専門教育にも力を入れています。

 

副院長兼外科部長 山懸 基維

 

根治術後生存率
疾患 5年生存率 10年生存率
胃癌 82.2% 78.7%
結腸・直腸癌 84.4% 79.6%
肝細胞癌 68.4% 50.3%
食道癌 67.5%  
膵癌 29.2%
(内 R0 58.7%)
25.0%
乳癌 92.3% 89.5%
肺癌 84.0%  


当院を受診される患者さんへ(NCD登録事業)


医師紹介

  • 園田 孝志
    園田 孝志 そのだ たかし
    院長 医学博士
    専門
    一般外科、消化器外科、肝臓外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(認定医・専門医・指導医)、日本消化器外科学会(認定医・指導医)、日本肝臓学会(専門医)、日本肝胆膵外科学会(高度技能指導医)、日本臨床外科学会、日本癌治療学会、日本内視鏡外科学会、臨床研修指導医、難病指定医
  • 園田 孝志
    山懸 基維 やまがた もとゆき
    副院長兼外科部長  医学博士
    専門
    肝胆膵外科、消化器外科
    所属学会・資格
    九州大学大学院 消化器・総合外科非常勤講師、日本外科学会(認定医・専門医・指導医)、日本消化器外科学会(認定医・専門医・指導医)、日本肝胆膵外科学会(高度技能指導医)、日本消化管学会(胃腸科専門医)、日本消化管学会(胃腸科指導医)、日本癌治療学会、日本消化器内視鏡学会、日本臨床外科学会、日本内視鏡外科学会、消化器がん外科治療認定医、臨床研修指導医、難病指定医
  • 福田 篤志
    福田 篤志 ふくだ あつし
    外科部長兼主幹 医学博士
    専門
    血管外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(専門医・指導医)、日本血管外科学会(専門医・修練指導医)、日本臨床外科学会、日本心臓血管外科学会、腹部大動脈瘤ステントグラフト実施医・指導医、下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医、臨床研修指導医、難病指定医
  • 宮﨑 充啓
    宮﨑 充啓 みやざき みつひろ
    外科副部長
    専門
    消化器外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(専門医)、日本消化器外科学会(専門医・指導医)、日本がん治療認定医機構(がん治療認定医)、日本食道学会(食道科認定医)、日本消化管学会(暫定胃腸科専門医・指導医)、日本外科感染症学会(教育医・評議員)、日本外科感染症学会(外科周術期感染管理認定医)、日本胸部外科学会、日本胃癌学会、日本大腸肛門病学会、日本気管食道学会、日本内視鏡外科学会、日本臨床腫瘍学会、ICD制度協議会インフェクションコントロールドクター、臨床研修指導医、難病指定医
  • 北原 大和
    北原 大和 きたはら ひろかず
    外科医員
    専門
    一般外科・呼吸器外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(専門医)、日本呼吸器外科学会、日本胸部外科学会、日本肺癌学会、日本呼吸器学会、難病指定医、臨床研修指導医
  • 吉田 佳弘
    吉田 佳弘 よしだ よしひろ
    外科医員
    専門
    消化器外科・肝胆膵外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(専門医)、日本消化器外科学会、日本肝胆膵外科学会、日本内視鏡外科学会、日本肝臓学会、日本門脈圧亢進症学会、日本移植学会、日本臨床外科学会、日本癌治療学会
  • 青栁 幸彦
    青栁 幸彦 あおやぎ ゆきひこ
    外科医員
    専門
    血管外科
    所属学会・資格
    日本外科学会、日本血管外科学会
  • 下川 雅弘
    下川 雅弘 しもかわ まさひろ
    外科医員
    専門
    消化器外科・肝胆膵外科
    所属学会・資格
    日本外科学会(専門医)、日本消化器外科学会、日本肝胆膵外科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本肝臓学会、日本移植学会



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インフォメーションInformation

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〒847-0852 佐賀県唐津市元旗町817
tel. 0955-73-3175(代表)
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(午前の部)  8:00~11:30
(午後の部) 11:30~15:00
[診療時間]
(午前の部)  8:30~12:30
(午後の部) 14:00~17:00
※診療科によって受付時間・診療時間が異なりますので外来診療担当医表でご確認ください。
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【診療日】  月曜~金曜
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土曜午後・日曜・祝日・年末年始(12/29~1/3)
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[面会時間]
14:00~20:00