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肝癌に対する経皮的治療
〜内科での治療について〜
内科医師  柳田 公彦

肝臓癌治療の種類
 肝臓癌の治療には、
  (1)手術( 外科での治療) :肝切除術、肝移植
  (2)経皮的治療( 内科での治療) :経皮的ラジオ波焼灼術、経皮的エタノール注入療法
  (3)血管内治療( 放射線科での治療) :肝動脈塞栓術、リザーバー肝動注療法  があります。
 ここでは、(2)の経皮的治療について説明します。

経皮的治療の特徴
   経皮的治療の「経皮的」とは「開腹せずに皮膚を通して( 針を刺して) 」という意味合いです。エコーの画面で肝臓癌の場所を確認しながら癌めがけて針を刺して、癌に薬を注入したり癌を焼いたりして癌を死滅させる、という治療です。治療効果が及ぶのは針を刺している所だけですので、治療に伴って肝機能が低下することが少なく、肝機能がかなり低下した肝硬変の方でも肝癌治療が出来るという点で画期的でした。逆に、癌が大きい場合や癌の数が多い場合には効果が不十分となりやすいとも言えます。

経皮的治療の種類
 良く行われる方法として「経皮的エタノール注入療法」と「経皮的ラジオ波焼灼術」があります。

経皮的エタノール注入療法
 この治療法は昭和50年代に登場しました。おなかの皮膚に局所麻酔をして、肝臓癌まで細い針を刺し、アルコールを注入して癌細胞を死滅させると言う方法です。一般的に癌の直径3cm以下で癌の個数が3個以内という患者さんが対象になります。手術が出来ないくらい肝機能が低下していても、手術に近い治療効果が得られるため、普及した方法です。
経皮的ラジオ波焼灼術
 この治療法が日本で行われるようになったのは平成11年頃からです。癌に針を刺して、ラジオ波という電磁波で癌を焼くという治療方法です。一度に直径3cm位まで焼くことができます。エタノール注入療法の場合は液の浸透が不均一となることで癌細胞が残ることがありますが、ラジオ波焼灼術の場合は3cmの範囲はほぼ均一に焼けるため、より高い治療効果が期待されています。局所麻酔で行われることが多いですが、癌の場所や大きさによっては全身麻酔で行われることもあります。一般的に治療の対象となる癌の条件は、直径3cm以下で個数が3個以内、または5cm以下1個です。


ラジオ波焼灼術の様子
必要な入院期間
 経皮的治療は手術に比べると体への負担が軽いのが特徴ですが、それでも入院が必要です。通常、経皮的ラジオ波焼灼療法は1週間から10日程度の入院が必要です。経皮的エタノール注入療法では大きさによって治療の回数が異なるため一概には言えませんが、ラジオ波焼灼術より長期間( 多くは3週間程度) の入院が必要となル事が多いです。どちらも健康保険で認められている治療です。

 治療効果を上げるには、早期発見・早期診断・早期治療が欠かせません。肝臓病についてお困りの方は早めに診察をお受け下さい。
 
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